○ シャツのアイロン掛けのポイント
シャツのアイロン掛けは、大変な作業だと思っている人はたくさんいると思います。
実際、私も自分でアイロン掛けをしているのでその苦労は判ります。
しかし、アイロン掛けにはコツがあり、このコツさえつかめば意外と簡単なのです。
そのコツを次に挙げておきますので参考にしてください。
アイロン掛けの3つのポイント
1、適度な湿り気が大切。
2、熱を与える。
3、時間をかけてください。
1、適度な湿り気が大切。
適度な湿り気とは?「洗濯して乾いた状態でスチームアイロンを掛ける。」
通常この様なプレスが多いと思いますが、折角アイロン掛けをしたにも関わらず仕上がりを見るとしわが残っていると思ったことありませんか?
これは、スチームが生地を通り抜けてアイロン台にかかっているだけなのです。
その為湿り気が当たらずにしわが取れてないのです。
では、どうすればいいの?
まず、霧吹きなどでシャツを濡らしてください。(第1のポイント)
そして、濡れたシャツを丸めてスーパーなどのビニール袋に入れて5~6分間そのままにします。(丸めて袋に入れたことにより水分が全体に広がり湿り気を与えます。)
2、熱を与える。
次にシャツをアイロン台の上でしわを手で伸ばしながらアイロンをあてて行きます。
アイロンの設定温度を素材に合わせ「ドライ」にします。
これは、最初にある程度湿り気を与えているのでスチームにしなくていいからです。
アイロンをあてる順番は決まっていませんが、衿・カフスは注意が必要です。
縫製仕様(素材)によって掛け方が違います。
芯地が接着されている物(*1)は、左右に衿・カフスを引っ張りながら内から外に向けてあてる。
芯地が接着されてない物(*2)は、左右に衿・カフスを引っ張りながら外から内に向けてあてる。
身頃や袖筒などは、通常の当て方で結構です。
ドライ設定のアイロンが熱を与えることにより湿っていた生地を乾かせて行くのです。(第2のポイント)
3、時間をかけてください。
熱を与える過程である条件が必要になります。時間をかけてください。
この意味は、サッと滑らせる様にあてるのではなく、ゆっくりとアイロンの熱を生地に伝えるのです。(第3のポイント)
ゆっくりあてることにより熱が伝わり湿っていた生地を乾かし伸ばして行くのです。
簡単に述べましたが、この3つのポイントをつかんでいればたとえ綿100%素材でも怖くありません。
アイロン掛けは、経験です。
でも、間違った掛け方をしていると思い通りにならず段々面倒なだけになります。
同じ面倒なことをするのであれば楽しく行ったほうが良いですよね!!
正しい掛け方をポイントだけ覚えていれば意外と楽しくなりますよ!!
最後におさらいです。
アイロン掛けに必要なことは?
1、 水分 2、 熱 3、時間
この3つだけです。
*1、トップフューズ芯・・・主に混紡素材の衣類に使われる芯地。
永久接着とも言われるが、この芯地が経過年を重ねることにより
劣化から縮む場合があり生地の浪打等を起こすこともある。
衿・カフス・前立て部分に使用。
*2、フラシ芯・・・主に綿・麻・シルク等素材の衣類に使われる芯地。
仮接着芯で、縫製時に縫製しわを起きないよう最初だけのり付けされた
芯地。洗濯を繰り返すうちにのりは洗われて取れてしまいます。
注意すべきは、剥がれたのりが洗濯物を干す際に衿先に溜まる場合が
あります。溜まった状態でアイロン掛けをするとのりが焦げて衿先が
黒くなる場合があります。